舞台版・風魔の小次郎

2008年3月13日と14日、新宿シアターアプル(コマ劇場のとこ)で計3公演を観てきました!

 本当は1回だけ観る予定でしたが、ネットの海を彷徨ってみるとなんだか皆さん、何回も観に行くらしいです。

「え?なんで?脚本も演じる人も毎回同じなのに?」

 ところがどんどんそういった方々の影響を受けてしまって、私ももっと観たいという気になってきちゃったよ。
 そこでふと自分のチケットを見れば、4列目とはいえ壁際から5番目という、いわば左端っこの席ではないですか。
「やっぱり全体を眺めたいな」
 思ったところで手が購入ボタンをぽち、っと。
 平日のチケは簡単に取れる状態だったんだ!
 さらに後日、2枚目のチケは全体は見渡せるけれどどちらかというとこれも左寄りの席。
「もし武蔵の立ち位置が右がメインだったら悲しいな」
 そこで今度は右寄り席をぽちっと。
 やっぱり平日のチケは簡単に取れる状態だったんだ!

 まぁこうして、うっかり3回も観に行くことになったわけです。
(これが結果として大成功)

 嬉しい誤算がもうひとつあって、
 チケ販売開始から大分たったある日、13日と14日の計4公演分についてはホワイトデー企画をしますという公式発表が!(空席対策?)
 何かもらえるというので、てっきりポストカードかチラシを退場時にでもくれるのかと思っていたら、キャスト(出演者)が御菓子を配るというではありませんか。
 え?え?キャストって19人もいるよ?どうやって配るの?
 入場時はありえないから、退場時だよね?出口で渡すとか?
 とまぁ、どきどきしながら行ってきました。



13日15時公演



13日は初演の翌日で、かつ計10公演中の2公演目にあたります。

 会場のロビー扉前に、出演者への差入れ受付テーブルがあった(笑)
 映画館では見られない光景。
 私も何か差し入れたかったのですが、事前にネットを彷徨うと、お花や飲食物は不可、という別の舞台の情報などはあるものの、風小次舞台に関しては何の注意情報も無い。
・・・・・何でも平気なのかな?
・・・・・でも700席×10公演+キャスト19人分の関係者・・・からの差し入れを試しに計算してみるとそれはそれは膨大な量に!
 賞味期限が1年後でも消費するのは無理じゃん、と思って本日は偵察がてら、受付テーブルをこっそり観察。
・・・・・何でも受け付けてますね。
 会場にもやはり、出演者に必ず渡しますよとだけ貼ってありました。(渡されたその後で、食物なんかはマネージャーが処分っていうのはあるかもね!)

 とりあえず渡してもらえるらしいから、明日は何か持ってこようと心に決めた瞬間(笑)
 お手紙も書きますよ、もちろん川久保飛鳥武蔵。

 さて、チケをもぎってもらって、ロビー扉中に入ると大混雑。
 物販のせいです。
 生写真やDVD、パンフレットはまだわかるとして、風魔応援セット、ってなんですソレ。
 うちわとタオルとペンライト。
「開演数分後に歌が始まるのでライトを振って応援してください」という張り紙があちこちに……。
 え、ライトって…観劇の邪魔になるんじゃね?
・・・・・ならない舞台なのかよ(笑)
 ええ、買いませんよ、振る高さ制限されてても一人でライト振る度胸はないです。
 パンフだけ買って席へ。

 場内アナウンス2回入ったのですがどっちも小次郎だった!
 1回目が場内諸注意で携帯の電源オフをもう一度確かめてくれ、とかいう内容。
 で、2回目がそろそろ席に戻ってくれという内容。
(これ、公演によっては片方しかアナウンスがなかった…よね?私が席にいなかっただけかな)
 すっかり気分はもりあがり〜。
 しかもパンフ!
 載ってる写真は当時のものがメインなのですが、ちらほらと見たことのないショットが!
 でもってキャストみんなのコメントが!!
 川久保武蔵の、気になるキャラは黒獅子・劉鵬だそうです。
 熱い友情ドラマが大好きっぽいです。
 舞台はねぇ、壬生との友情なんてね…。

 この日は舞台向かって右寄り後方席です。
 後方とはいえ10列目です。頑張ればなんとか顔も見える、かも!
 なんだか緊張してきました〜。
 幕が上がって、中央に聖剣の丘のようだが聖剣ではないフツーの木刀がたんまり刺さった丘があり、「大地は今暗闇の…」とお決まりナレーション。
 そこへ、奥から小次郎と武蔵が登場し、その木刀群から一本ずつ手に取って正面で対峙。
「ええええ?武蔵が普通の木刀!???」
 わかってる、舞台で長刀使うのは危険だということは!
 でも、でもぉ!
 武蔵が普通の木刀なんて、イヤイヤ〜〜〜。
 しかも表情は見えないっぽいです。(視力が悪いせいです)
 でも何故かきっちりかかってるカールは見えます。むしろそこはすこし見えんでも…。

 そんなマイナス評価で始まった舞台です。

 しかし不思議なもので、すぐに見慣れた(笑)
 自分が単純でよかった。

 すぐに夜叉、風魔勢ぞろいして、19人!で乱戦。
・・・・多いって。多すぎだって。
 そりゃあ木刀も短くせざるを得ないわ。
 この乱戦のおかげで舞台版DVD購入が決定しました。
 目で追いきれないもん。
 キャストさんたちがそれぞれのブログで、殺陣の稽古頑張った、と言ってたのも納得。
 台詞のある芝居部分より大変そうだ!

 この乱戦のBGMとして竜魔がキャラソンを歌ってましたが、応援セットを買ったらしい方々のライトがぽつぽつと振られてました。
 しかしどうやら買った方も、相当困っている様子。
 観ればいいのか振ればいいのか。
 ねぇ。
 拍手のタイミングも難しい(笑)
 そもそも拍手って、舞台の真っ最中だというのに、するもんなんですか?
 一応、周囲の皆さんに合わせて、この乱戦後や、その後に続いたキャラソンが終わるたびに拍手してみたり。

 しかし!
 そんなぎこちなさも終わるときが来ました!

 壬生オンステージ(笑)

 何故どうして突然マイクが!
 さっきまで木刀持って武蔵に文句つけてたのに、その武蔵が退場したとたん木刀を舞台袖でマイクに持ちかえて、ステージ中央でキャラソン熱唱〜!(笑)
(確かに歌詞や雰囲気はこの場面に合ってるけどさ!)
 ど、ど、どうしたら???
 と思っていると壬生、ステージ降りた!
 通路来た!
 ノリノリスキップー!


・・・・やっとわかりました。
 楽しまなきゃいけないのです。
 ノったもん勝ちなのですこの舞台は!
 手拍子も拍手もしほうだいです。
 (他の方のブログで知りましたが、このときの壬生、会場席と一人握手会やったらしいですね…)
 うん、いいよもう。有りだろう。のらなきゃソンだ!

 気持ちがほぐれると、拍手ひとつにも気合が入るから不思議です。
 楽しいです。

 しかし後半はシリアス路線でほぼ原作どおりの決戦に突入してエンドでした。
 (雪の中の小次郎VS武蔵。聖剣を手にしてなお武蔵に負ける小次郎。しかし止めをさされるというその瞬間、武蔵の入院中の妹が死亡。それを察知した武蔵の時はそこで止まってしまいます。再び立ち上がる小次郎は、絶好の反撃のチャンスをあえて見逃し、その場を去ります)
 武蔵以外のキャラはドラマが元ネタですが、武蔵だけは原作が元ネタみたいでした。
「お兄ちゃんを一人ぼっちにしないでくれ」もちゃんとありました。
 ただ個人的には、せっかく原作とシチュエーションが同じなのですから、原作どおりに絶叫して欲しかったです。
 でもそうすると、すぐ次の「絵里奈」が絶叫しにくいんだよな…。
 アニメ版もそうでしたが、舞台版も叫んだのは名前の方でした。
 ううん…。
 さてその台詞部分以外については、さすがとしかいいようがなかった。
 川久保武蔵舞台版、しかと見よ!っていう感じです。
 あのラスト、瞬きしてないよ…。
 何分間?
 ドラマのときも、風に対して目を閉じないようにしたとインタビュー?で答えていたっけ。
 原作と違って、時が止まってしまった武蔵に必死に呼びかける小次郎がかわいそうだったな…。
「どうしたんだよ!」
「武器をとれ!」
「武蔵!」
 どれだけ叫んでも、威嚇しても、振り向いてもらえない。
 小次郎にとっても決戦だったのに、武蔵の目にはもう小次郎がまったく映りません。
 このあと、舞台版では小次郎ではなく武蔵が戦場を去ります。  幽鬼のようにたち去ってゆく武蔵の肩が、小次郎が構えた木刀の先端に当たるのですが、武蔵はそのことにも気がつかないようです。
 小次郎の手からも力が抜けて、武蔵の肩に押された木刀が、やがて反動で空しく宙をきります。
 後姿にどれだけ叫んでも、やはり武蔵は去っていってしまったのです。

 ドラマ小次郎は結構ナイーブなところもあって、それがよく出てたなーと思います。敵である武蔵とも、共通の何かを感じ取っているというか。

 一方で武蔵の世界は、もう完全に閉じてしまっていて、小次郎や壬生の入るすきがありませんでした。まさに原作通り!
 ドラマ版の、ちょっぴり人恋しさを残してる武蔵も良いですが、孤独すぎてもはやなにがなんだかわからん孤高の超能力戦士も良いです。
「俺はプロだ、金にならない殺しはせん」
「すべては金のため!」
 観客だけが、妹のために戦場で治療費を稼ぎ続けなければならない事情を知っている。
 けれど知らない小次郎らにしてみれば、武蔵はとんでもない悪人です。
 
 戦場に残された小次郎と仲間たちの前に、朝日が昇ってきて、幕です。
   もっと長く観たいなぁと思った1時間15分でした。(しかもそのうち30分ぐらいは歌だ(笑)いいけどさ、もう、楽しかったからさ!)

 幕の後、エンディングとして羽兄弟はTVエンディングでもある「永遠の刹那」を歌います。
 その間、後ろで、残りキャストが数人ずつ組をつくって、順番に登場しポーズを決めるのですが、そこが恐ろしく格好いい!
 是非これをポスターにしてくれ!と思ったです。
 歌終了間際にポーズをとき、今度は夜叉、風魔組に分かれてポーズ。
 格好よすぎです。
 風魔はTVで普通に集合キメポーズがありますが、夜叉はなかったので、そっちばっかり見てました。
 そして幕。
 これで終わりかと思ったら、また幕が上がりました。
 今度は左右から数人ずつ登場して、客席に礼をして、一列に並んでいきます。全員揃ったところで、また礼。
 これが舞台最後のご挨拶、でした。
 すげーな舞台って。
 終了ご挨拶が2回もあるんだ。
 1回多いよね?(笑)エンディングがあるのがおかしいんだよね?
 楽しいからおかしくてもいいけど!  
 しかしわずか数秒でまた幕が上がるんですが(笑)

 今度は。
 舞台上のキャストに加え、司会もいた。
 ホワイトデー企画です。スポンサーのロッテが、期間限定発売の菓子トッポ塩バニラ味を提供とのこと。
 通路側の人にキャストが渡すので、一人一箱ずつ取り、中の席に回してくれとのことでした。
 なーんだ、通路側じゃないとキャストさんから直接は受け取れないのか、残念。

 すぐに19人が、トッポの詰まった紙袋を手に、舞台から降りてきます。
 なんだかそれだけで場内は賑やかです!
 私のいたブロックの一番前の列には麗羅が来ました。
 横通路に面したその席の一人一人に手渡し!
 確かにブロックの一列目は、全席とも通路席だよね!
 いいなぁ〜。
 でもなんとその後も、直ぐ後ろの列の席にも一人ずつ手渡し始めましたよ!
 横通路に居る麗羅からだと正面から渡すことになるのですが、手が届くのですよ。
 後列は前列より少し高い位置にあるから、頑張れば3列後ろ席ぐらいまでなら手渡しできるんです。
 麗羅偉い!
 そんでその辺りの席の人羨ましい。

 肝心の私はといえば。
 左下から林彪が、右上から白虎が配りながら進んできます。
 どっちが早いかな〜?
 と待っていると、どうやら白虎も麗羅のように一人ずつ手渡ししてるよ?
 通路席、二番目席、三番目席、と。
 手の届く範囲で横から身を乗り出して一人ずつに渡しているんですよ!!!!
 えええ?
 嬉しいけどいいの??
 それじゃあ配り終わらないのでは???
 他のキャストさんは大半がもう手持ち分を終わってるみたいです。
 でも思わぬ幸運に、ウキウキして手を伸ばして受け取りました!
 ラッキーーー。
 白虎(ヤスカ)、良い人!
 ブログ見てますよハイ!
 さすがに、私の奥隣席まで、というのは身を乗り出しても届かないので、私が二人分受け取りました。
 隣の人に回してあげようと振り返ると、丁度お隣さんも反対側から受け取ったところでした。
「余っちゃった」
 余りましたーと叫んでみますが、私は思いっきり中の席です。
 貰ってない人を探し中のキャストさんには聞こえません。白虎もそれは同様です。
 場内はとにかく賑やかです。
 しかし振り向いてもらわないことには返すことができません。
「ヤスカくーん!」
 すみませんとか余りましたという声は聞こえなくても、人間とは自分の名前には反応するものです。
 無事、お返しできました。
 トッポ往復(!)
 冷静に振り返ると、なんて大胆な行動(笑)
 大声で堂々と呼べるという幸運。

 ああでもこれが武蔵だったらな(贅沢)

 武蔵を探すと、左列後方が彼の担当のようでした。
 明日用の2枚のチケ席は、それぞれ前方席と中段席なので、無理ですね…。
 夢心地で明日に備えて帰りました。
 忘れないうちにシナリオ起こししとかなければね!

 すみません、実はまだ続きます…。
こちら

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